従来のGoogle Analyticsと違って、GA4では全てが「イベント」という形で情報が取得されています。非常に多くのユーザーの行動がイベントという形で収集されているのです。
今回は「ウェブストリーム」というWebサイトの場合に自動収集されているイベントを解説します。
GA4のイベントには3種類ある
まず最初にGA4のイベントには3種類の考え方があります。
- 自動取得イベント
- 特定のイベント名の利用を推奨しているイベント
- カスタムイベント
今回、ここでは自動収集イベントについて説明します。
自動収集イベントといいつつ、「拡張計測機能」が重要

上の画像のように基本的に「拡張計測機能」は標準でオンにはなっています。画像に書いてあるように、拡張計測機能がオンになってない場合はページビューですら取得できないはずです。(怖くてオフにしたことがありません)
イベントには「イベント名」と「取得データ・パラメータ」がある
例えば従来のページビューというものは「Page_view」というイベント名です。そのイベントには下記の様なパラメータが付いています。
- page_location(URL)
- page_referrer
- page_title
- language
これらは一部です。詳細はドキュメントをご確認ください。
イベントの送信タイミングは遅延して送られる
イベントが発生した際に、すぐにサーバーに送られるわけではないようです。数秒間待って、その間に発生したイベントがまとめて送られるような仕掛けになっているようです。
Webサイトで自動収集される重要イベント
GA4ではアプリなどでも利用できる中で、今回はWebサイトの計測で自動収集されるイベントについて説明していきます。(2023年8月現在)
page_view
解析の王道ですね。
まずは、何ページ見られている、そしてどのページが見られているかはパラメーターに格納されています。以下の3つのパラメータがこのイベントと一緒に設定されます。
- page_location(ページの URL)
- page_referrer(前のページの URL)
- engagement_time_msec
実はpage_location、page_referrerは全ての自動収集イベントで収集されています。この2つ以外にも
- language
- page_title
- screen_resolution
ドキュメントによると、先の2つを含む5つのパラメーターは全ての自動収集イベントで収集されているとのことです。
session_start
ユーザーがアプリまたはウェブサイトを利用した時に計測されます。
セッション ID とセッション番号はセッションごとに自動生成され、セッション内の各イベントに関連付けられます。
ユーザーがアプリをフォアグラウンドで開くか、現在アクティブなセッションがないとき(以前のセッションがタイムアウトした場合など)にページまたはスクリーンを表示すると、セッションが開始されます。
デフォルトでは30分間、操作がないとセッションが終了します。セッション時間は調整できます。
ユニーク セッション ID の数を推定することで、Webサイトで発生したセッションの数は計測されています。
first_visit
字の通り、Webサイトを初めて訪問した際に計測されます。
つまり、ユーザーが初めてWebサイトを訪問した際は、「first_visit、page_view、session_start」3つのイベントが同時に発生します。
つまり、first_visitイベントに付随するpage_referrerのパラメーターを見ることでユーザーがどこでWebサイトを知ったかを把握できます。
click
ユーザーが現在のドメインから「別ドメインに移動するリンクをクリックした時」に計測されます。
同じドメイン間でのクリックではこのイベントは発生しません。また、クロスドメイン測定が設定されているドメインに対しても発生しないとのことです。
外部リンクへの計測に使えるイベントと言えます。
下記のパラメーターを持っています。
- link_classes (hrefタグに設定されたclass名)
- link_domain (リンク先のドメイン名)
- link_id (hrefタグに設定されたid名)
- link_url (リンク先のURL)
- outbound (すみません。これはドキュメントを見てもよく意味がわかっていません)
- link_text (リンクテキスト)
form_startとform_submit
このform_startとform_submitに関してはGA4の「管理」から「データストリーム」→「Web」とクリックして、「拡張計測機能」の歯車ボタンを押して「フォームの操作」をオンにしないと計測されません。

フォーム操作を開始した、フォームを送信した、この2つを計測できます。いわゆるお問い合わせの管理等に利用できます。
特にform_submitに関しては、ある意味、コンバージョンとして処理できる機能ではないでしょうか?
まとめ
まずは、この4つ+αが重要自動収集イベントとなります。
これら4つ+α以外にもuser_engagement, scroll, file_download, video_start 等のイベントがありますが、ひとまずはこの4つ+αを中心に考えていくのが重要です。
これらのイベントなどを活用して、「探索」でレポートを作成していくのがGA4によるアクセス解析の流れになってきます。